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第9回 アーカイブ

2008年11月28日

【音大受験のイロハ】No009 ソルフェージュ対策

みなさん、またまた大変ご無沙汰してしまいました。
ご愛読いただいているみなさんには「本当に申しわけございません。」と
心からお詫び申し上げます。

さて、前回は「夏休み!」ということで、受験生に向けて夏休み対策を
伝授させていただきましたが、今回はもうすぐ“Christmas”なので、
Christmasにまつわる素敵なお話からご紹介させていただきましょう!

言うまでもなく、“Christmas”はイエス・キリストの誕生を祝うキリスト教の
記念日・祭日です。「神様が人間として産まれてきてくださったこと」を
祝うというのが本質ですよね。そして、この日に多くの国で必ずと言っていいほど
歌われる曲と言えば、「きよしこの夜」!
この曲の誕生にまつわるエピソードは、意外と知る人も多いみたいですが、
みなさんはご存知でしょうか?

それでは、まずは☆ココ↓を見てクイズに答えてみよう?!!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「きよしこの夜」は1818年12月25日にオーストリアのオーベルンドルフと
言う村の聖ニコラウス教会で初演されました。
この日、教会のオルガンの空気ぶくろがネズミによってかじられてしまい、
クリスマスに歌う賛美歌の伴奏ができなくなってしまいました。
教会のオルガン奏者グルーバーさんは真っ青です!
そこへ牧師のヨセフ・モーアさんがやってきて、ある提案をしました。

「グルーバーさん、オルガンがダメなら○○がありますよ?!」

さて、この○○にあたる、オルガンの代わりとなった楽器はいったい
なんでしょうか?分かるかな???

(1)ハーモニカ

(2)アコーディオン

(3)ハープ

(4)ハンドベル

(5)ギター

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

さて、みなさんはお分かりになりましたか??

(1)のハーモニカは、1820年頃に作られたオルガンの調律用の道具が
起源といわれ、19世紀中頃にウィーンで流行した楽器です。その後ハーモニカは
改良が重ねられ、ブルース奏者の愛用するところとなり、世界的な楽器メーカーの
ホーナー社ではブルース・ハープというモデルを発売しました。
持ち歩ける簡便な楽器であったため広く普及しましたが、半音が出せないため
アマチュアの楽器と考えられていましが、1920年代に現在と同じ構造の
クロマティック・ハーモニカが開発されました。

(2)のアコーディオンは、1822年にベルリンのフリードリッヒ・
ブッシュマンによって発明され、「ハンド・エリオーネ」と呼ばれていたそうです。
又、近代的な10ボタンアコーディオンは1829年にウィーンのシリル・デミアン
が考案したもので、全音階(メジャースケールの7音)を持ち、単一のキーのみで
演奏されました。「アコーディオン」とはこのデミアンによる命名であり、
「和音」を意味するそうです。

現代のようにたくさんの種類のアコーディオンが登場したのは、もう少し後になります。
又、アコーディオンのボディーデザインには様々な装飾が施されていた様ですが、
時代とともに変化してきた様です。

(3)のハープの起源は狩人の弓ではないかと考えられています。最も古いハープの
記録は紀元前4000年のエジプトと紀元前3000年のメソポタミアのものでは
ないかと言われています。ハープは古代の叙事詩やエジプトの壁画に現れ、世界中の
多くの音楽文化で発展し独自の展開を遂げました。

又、聖書にもハープは登場し、ダビデ王が最も著名なミュージシャンでしたが、
実際この時代のハープとは、十弦の一種のリラでした。現在のように演奏中に
キーチェンジを可能にするものは17世紀の後半に生まれ、これが発展し、
近代的なコンサートハープとなったそうです。

(4)のハンドベルは、17世紀ごろにイギリスでキリスト教の教会のタワー・ベル
(チャーチ・ベル)の練習をするために、生まれた楽器だそうです。
アメリカで独立した楽器となり、賛美歌をはじめとして、色々なジャンルの曲を
演奏するようになったようです。

(5)のギターの起源は古代エジプトの「ネッフェル」「オード」という楽器という
説があります。メソポタミヤ、エジプトの古代文明の遺跡、テラコッタや彫刻には
ギターに似た、胴と棹を持った弦楽器が見られます。
又、ギターの先祖は古代ギリシャの楽器「キタラ」と考えられています。
この「キタラ」がギリシャ神話に出てくる“アポロ神”の楽器という説もあります。
そして「キタラ」は、アッシリアからペルシャ、アラビアを経て、サラセン軍の
侵入によりスペインに伝わり、16世紀にはギターの前身である平たい胴を持った
「ビウエラ」になったといわれています。
18世紀末から19世紀初頭はギターの黄金時代といわれ、たくさんの著名な
大ギタリストが登場しました!


さてさて、ここまで読み進めてくると、答えは消去法でいくつかにしぼれたかと
思いますが、、いったい何番なのでしょうかー!?


正解は、(5)のギターでした!


みなさんはお分かりになりましたでしょうか??


※お話の続き・・・

きよしこの夜 星はひかり
救いのみ子は まぶねの中に
ねむりたもう いとやすく

この詩はモーア牧師が、赤ちゃんの生まれた山小屋の家族を見舞った後、雪明かりの中を下山しながら、
あまりの静けさと清らかな美しさに深く感動してつづったものだったとか・・・
これを読んだオルガン奏者のグルーバーさんは、この詩とイエスさまが誕生された夜がまるで同じように感じられ、
とても感動したそうです。
Christmas当日はオルガンのない礼拝でしたが、ギターとともに「きよしこの夜」を歌う聖歌隊のシンプルな歌声に、
訪れた村人達はみな、感動するのでした?♪


なんともChristmasらしい素敵なお話ですね!
ですがこのお話、実は「きよしこの夜」の霊感の深さを強調する為に
後の人が作り上げた作り話だとか。(残念。。。)
しかーし、恋人や親しい友人、大好きな家族と過すChristmasには、
ロマンチックな話の種になるかもしれませんね。
今年のChristmasには是非、この話をみなさんの大切な人にしてみては・・・?

はい、続きましては、音大受験のお悩みに関するお話です。 
今回は特にソルフェージュに関して、実際に音楽先生の教室を尋ねてくる受験生
の声をお届けしようと思います。

■質問■

(1)私は普通科の高校に通っています。音楽科の高校に通っている人に比
べ、色々と細かな部分で分からないことが多く、心配に思っています。
例えば、聴音ですが、音大によって解答用紙の書き方が違ったりするよ
うです。それによって、少しづつ点数が減点されてしまわないか心配です。

(2)私は浪人生です。昨年の受験ではソルフェージュが原因で不合格に
なってしまったらしいのですが、自分ではどんなところに問題があったのか
分かりません。

(3)私は普通科の高校に通う受験生です。リズムが苦手なのですが、
試験はいったいどんな感じで行うのか分かりません。指揮をふったほうが良いのか?
脚や手などで軽く刻んでいれば良いのか・・・?
それによって練習方法なども変わってくると思うのですが、いったいどんな風に
練習したら良いのでしょう?

(4)私はハーモニー聴音が苦手です。どのようにしたら、ミスなくとれるように
なるでしょうか?

これらはごく一部ですが、相談内容としてはわりと多い方です。
音楽科の高校生にとっては、授業の中で当たり前に説明してくれることですが、
普通科の高校生には分からない内容も多いということはうなずけますよね?
質問にもあったように「受験する音大によってニュアンスの違い」、
「自身の思い込みによる間違った練習法」など、ごくわずか・・・と思われるような
些細なところで意外と差がでてしまうものなのです。
この差の中に能力の違いなどほとんどないのですが、受験という1点を争う世界
においては泣く者と笑う者とに大きく分かれてしまうことになります。

(1)?(4)の相談内容に関しては、簡単ではございますが音楽先生が提案し
ましょう!

まず(1)ですが、確かに音大によって出題の傾向や譜面の書き方までも、
違うことはあるでしょう。これは、各音大の出題の意図により表現の手段も
異なるからです。
以前に説明をしたこともあるとは思いますが、こういう場合は、自身の受験する
音大の過去問を入手し、何度も練習しておくとか講習会に参加して、問題に
慣れておくことですね!

私立音大においては、特に独自の出題傾向がありますので、お気をつけください!
※音楽科の高校生は先輩方の過去のデータを持っていますので、各音大の情報は
バッチリ対策済です。
(↑音楽科の方々を敵視しているわけではありませんよぉ?誤解なく。。)

(2)は浪人生ということで孤立しやすく、自身の思い込みから間違った方法で
練習していたり、過信から見逃している大きな落とし穴もあります。
専門の先生に今一度確認してもらい、アドバイスをもらったり、受験生の集う
ソルフェージュ教室があれば、積極的に参加してみましょう!
又、音大によっては問い合わせに対応してもらえます。不合格になってしまった
原因を通知してもらえますので、その場合は是非チェックしておきましょう!

(3)の練習法の基本は、手、脚、口とそれぞれリズムを感じながら歌うことの
できる神経分散法です。
「手でしっかりと指揮をしながら、脚でもそのリズムを刻み、口では譜面の
リズムを歌う」で練習しておくのが良いかと思います。少々大げさなくらいに(笑)
慣れてきたら手で指揮をするかわりに、腰のあたりをポンポンと叩いたり、
まな板の上の包丁をトントンするように手を動かしてリズムを感じている様子を
現しても良いでしょう。でも、音楽先生のオススメは「指揮をする」ですかねぇ…
難しくてもこれで練習しておく方が後で色々できるようになると思います。

リズムや新曲視唱のコツは、大きな声でハキハキと!小学生のようですが、
これは基本ですし、試験官からすれば好印象です☆
あとは、少しくらい間違えても止まらず、フレーズや曲想を大事にしながら歌う
ということが重要ですよ!万が一止まってしまった場合は、どこから歌い直すのか
小節数をはっきり告げ、再びカウントをとった後で再開しましょう。

(4)のハーモニー聴音は、なるべく バス、テノール、アルト、ソプラノ
というように下から順にとっていくことが望ましいですが、これは一概には
言えません。自身の聴きやすいパートからとっていく方が、確実に早く
聴き取れる人もいますので・・・
どうしても苦手な人は、聴音して正解を清書したものを鍵盤で弾きながら
各パートごとに歌ってみるとか、和声の勉強をして、あらかじめハーモニーの
規則を理屈で覚えておくのも良いでしょう。

ただしこの場合は、思い込みからかえって間違えることもあるので、
一番信じるべきは「自身の耳」と優先順位を決めておきましょう!

いかがでしたか?参考になりましたでしょうか?
そろそろ受験シーズン到来!ですので、自身の目標に向かって焦らず
着実に頑張っていきましょうね!

音楽先生はそんなみなさんを応援していますよ!
それではみなさん、また次の機会に?

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